紫色の誘惑 34
category: 紫色の誘惑 (終了)
「チャンミン! 大丈夫?」
「キャー チャンミンさん? しっかりして」
「チャンミン! チャンミン!」
頭の 奥の方で 声が聞こえる
意識が遠のく中で
沢山の声を 聞いた
頭が 痛い・・・
ああ みんなが 俺を 心配している?
サリーの声?
「チャンミン! チャンミン! おいっ!
大丈夫か? 痛いか? 動けるか?」
ああ
その声は・・・
ユノさん・・・?
ユノさんが 俺を 心配してくれてるの?
身体を 抱き起こされて
声を かけられているみたいだけど
目が開かない
動けない
そして
意識が なくなった・・・
どのくらい 時間が 経ったのだろう・・・?
あっ 痛い 頭がまだ 少し痛い
うっすらと 目を開けると
なんか 薄暗い部屋
”ここは? 何処?”
無機質な感じの部屋
まだ 夜中なのか?
暗い 部屋
ベッドの上に 横たわる俺
あ・・・
俺は ボウリングで 転んだんだっけ?
情けないな・・・
もしかして ここは 病院?
少し痛む頭を 横に向けてみる
ああ
やっぱり 病院だ
手を動かそうとしたら
ん?
ドアとは 反対側にある 自分の手を
誰かに 握られている感覚
恐る恐る 見てみると
俺の 左手が 誰かに 握られていた
ベッドに 顔をつけて
寝てしまっている人
”えっ? ユノさん?”
こっちに顔を向けて
椅子に 座ったまま 寝ている
サラサラの髪が その綺麗な顔を
少し 隠してる
薄暗い中でも わかる
ユノさん・・・
ついていてくれたの?
手だけは しっかりと 握られていて
温かかった
寝ているユノさんを 起こさないように
そっと 反対の手で
ユノさんの 頭を なでてみた
頭 小さいんだな・・・
寝ている顔も すっとしていて
美しい
少し 開いた口が 微笑ましい
俺 凄く迷惑をかけたんじゃないだろうか・・・?
きっと アッコさんも サリーも
ミノ達も ヒチョルさんだって
心配してる
ずっと ついていてくれたであろうユノさんの
綺麗な寝顔や手を
誰にも遠慮することなく
暫く 眺めていた
アッコさんは いつも
この顔を 眺めているのか・・・?
言い用のない 嫉妬心が
心に宿ったことを 自覚した俺は
やっぱり ユノさんが 好きなんだ
ここにいる この人のことを
好きになってしまったんだと
はっきりと
認めざるを得なかった
「ユノさん ありがとう・・・」
そう 呟いて
「もう少しだけ このまま 手を握っていてください」
小さい声で 言った
「この手の 感触を 忘れないように
もう少し このままで いてください」
寝ているユノさんに 1人で 話しかけた
自分の失態で 迷惑をかけてしまったけれど
ユノさんが 今
俺のためにだけ
ここにいてくれてる
そう思うだけで
心が 随分 満たされた・・・
なぜ
サリーではなく
ユノさんが
ここにいたのか?なんて
その時は 全く
考えも しなかった


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「キャー チャンミンさん? しっかりして」
「チャンミン! チャンミン!」
頭の 奥の方で 声が聞こえる
意識が遠のく中で
沢山の声を 聞いた
頭が 痛い・・・
ああ みんなが 俺を 心配している?
サリーの声?
「チャンミン! チャンミン! おいっ!
大丈夫か? 痛いか? 動けるか?」
ああ
その声は・・・
ユノさん・・・?
ユノさんが 俺を 心配してくれてるの?
身体を 抱き起こされて
声を かけられているみたいだけど
目が開かない
動けない
そして
意識が なくなった・・・
どのくらい 時間が 経ったのだろう・・・?
あっ 痛い 頭がまだ 少し痛い
うっすらと 目を開けると
なんか 薄暗い部屋
”ここは? 何処?”
無機質な感じの部屋
まだ 夜中なのか?
暗い 部屋
ベッドの上に 横たわる俺
あ・・・
俺は ボウリングで 転んだんだっけ?
情けないな・・・
もしかして ここは 病院?
少し痛む頭を 横に向けてみる
ああ
やっぱり 病院だ
手を動かそうとしたら
ん?
ドアとは 反対側にある 自分の手を
誰かに 握られている感覚
恐る恐る 見てみると
俺の 左手が 誰かに 握られていた
ベッドに 顔をつけて
寝てしまっている人
”えっ? ユノさん?”
こっちに顔を向けて
椅子に 座ったまま 寝ている
サラサラの髪が その綺麗な顔を
少し 隠してる
薄暗い中でも わかる
ユノさん・・・
ついていてくれたの?
手だけは しっかりと 握られていて
温かかった
寝ているユノさんを 起こさないように
そっと 反対の手で
ユノさんの 頭を なでてみた
頭 小さいんだな・・・
寝ている顔も すっとしていて
美しい
少し 開いた口が 微笑ましい
俺 凄く迷惑をかけたんじゃないだろうか・・・?
きっと アッコさんも サリーも
ミノ達も ヒチョルさんだって
心配してる
ずっと ついていてくれたであろうユノさんの
綺麗な寝顔や手を
誰にも遠慮することなく
暫く 眺めていた
アッコさんは いつも
この顔を 眺めているのか・・・?
言い用のない 嫉妬心が
心に宿ったことを 自覚した俺は
やっぱり ユノさんが 好きなんだ
ここにいる この人のことを
好きになってしまったんだと
はっきりと
認めざるを得なかった
「ユノさん ありがとう・・・」
そう 呟いて
「もう少しだけ このまま 手を握っていてください」
小さい声で 言った
「この手の 感触を 忘れないように
もう少し このままで いてください」
寝ているユノさんに 1人で 話しかけた
自分の失態で 迷惑をかけてしまったけれど
ユノさんが 今
俺のためにだけ
ここにいてくれてる
そう思うだけで
心が 随分 満たされた・・・
なぜ
サリーではなく
ユノさんが
ここにいたのか?なんて
その時は 全く
考えも しなかった


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