紫色の誘惑 140
category: 紫色の誘惑 (終了)
大阪行き 最終の新幹線に
間に合う ぎりぎりの時間まで
ユノさんの部屋で 一緒に過ごした
抱き合って シャワーを浴びて
お腹が 空いたら 何かを少し食べる
時間が 妙に早く過ぎるような気がして
時計を 見ないようにしていた
裸のまま
買ってきた おにぎりを食べ
水を飲む・・・
何かを 用意する時間も 惜しい
これっきり 会えないわけでもないのに
ほんの少しの時間さえも
惜しいなんて・・・
今日は
どうしても
素面で 向き合いたかったから
お酒は 飲まなかった
俺のために ユノさんが
ビールを 用意してくれていたけれど
飲まなかった・・・
ユノさん家の冷蔵庫は 水の他は
甘い飲物ばかりだったから
お水が 物凄く貴重に感じたりもした
ソファーで くっつきながら
お喋りをして
飲むときに少しこぼれて 身体にかかった水を
キスで 吸いとったりしながら
手の大きさを 比べたり
足の 毛の濃さを 比べたり
余裕がなくて あまり マジマジとは
見たことがなかった 背中とか
明るい部屋で 触ってみたりした
ユノさんの 広い背中に 頬を寄せて
これからは
この背中も 俺のもの・・・
そう思うと 更に愛しく感じたりして・・・
「ユノさん・・・あっ・・・ユノ?」
『ん? なに?』
そんな やり取りにさえ
自然に 笑みがこぼれる
「ユノは・・・俺の 何処が好き?」
『ん? そんなこと・・・
全部に 決まってるだろ?』
「全部?」
『顔も 性格も 身体も!
何もかも 全部!』
「俺も ユノさんの全部が好き!」
後ろから 抱きついて
首筋に 唇を 当てながら
そんな会話をする・・・
『どんな風に好き?』
「・・・離れたくないくらいだけど
どんな風に?って 言われると・・・」
『あ 言わなくていい!
俺が言うから』
「あ ユノも 言わないでいいです・・・」
『何で?』
「なんか・・・もったいない・・・から」
『じゃあ 小出しにする?
毎日 少しずつ 伝える』
「じゃあ 俺も そうします」
寒い季節なのに
2人で くっついていると
裸でも 温かくて
素肌に感じる
息遣いも 心地よくて
心が 満たされるのは
お互いが 思い合っている証拠
いつまでも こんな風に
まどろんでいられたら いいのに・・・
『チャンミン 顔 見せて・・・
よ~く 見ておく』
向き合って ユノさんを 見る
目が合うと やっぱり 恥ずかしい・・・
『下を向かないで?
ちゃんと 俺を 見て』
「・・・」
切れ長の瞳が 俺をまっすぐに見つめる
乱れた長い前髪が
ユノさんの 色気を 助長しているようで
直視は キツイ・・・
『チャンミン 睫毛 本当に長いんだな・・・
綺麗な顔 してる』
「ユノ・・・
ユノも とても綺麗な顔 してます」
『サンキュ!』
だんだんと 日が暮れて
窓の外が 薄暗くなってきたころ
ユノさんが 立ち上がった
『あ そうそう
1杯だけ 飲んでくれる?』
「・・・?」
『俺が 作るカクテル』
「あ・・・はい」
ユノさんが お酒を作ることを
仕事にしていることを
改めて 思い出した
ユノさんは キッチンの隅から
材料と道具を 取り出し
あっと言う間に
カクテルを 2杯 用意した
裸で 氷やマドラーを 操る姿に
ちょっと 戸惑ったけど
肉つきのいい 後ろ姿を
目に 焼きつけておこうと 思った
『お待たせ』
差し出された それは・・・
初めて ”Paper Moon” に行った日に
ユノさんが プレゼントしてくれた
紫色のカクテルだった
『乾杯!』
「乾杯!」
久しぶりに 飲む
ユノさんの オリジナルカクテルは
あの時よりも
美味しく 感じた・・・
読み返してみたら
最終回が あまりに長かったので
2話に 分けちゃいました!
ごめんなさい
2人の優しい時間が
ずっと 続きますように


にほんブログ村
間に合う ぎりぎりの時間まで
ユノさんの部屋で 一緒に過ごした
抱き合って シャワーを浴びて
お腹が 空いたら 何かを少し食べる
時間が 妙に早く過ぎるような気がして
時計を 見ないようにしていた
裸のまま
買ってきた おにぎりを食べ
水を飲む・・・
何かを 用意する時間も 惜しい
これっきり 会えないわけでもないのに
ほんの少しの時間さえも
惜しいなんて・・・
今日は
どうしても
素面で 向き合いたかったから
お酒は 飲まなかった
俺のために ユノさんが
ビールを 用意してくれていたけれど
飲まなかった・・・
ユノさん家の冷蔵庫は 水の他は
甘い飲物ばかりだったから
お水が 物凄く貴重に感じたりもした
ソファーで くっつきながら
お喋りをして
飲むときに少しこぼれて 身体にかかった水を
キスで 吸いとったりしながら
手の大きさを 比べたり
足の 毛の濃さを 比べたり
余裕がなくて あまり マジマジとは
見たことがなかった 背中とか
明るい部屋で 触ってみたりした
ユノさんの 広い背中に 頬を寄せて
これからは
この背中も 俺のもの・・・
そう思うと 更に愛しく感じたりして・・・
「ユノさん・・・あっ・・・ユノ?」
『ん? なに?』
そんな やり取りにさえ
自然に 笑みがこぼれる
「ユノは・・・俺の 何処が好き?」
『ん? そんなこと・・・
全部に 決まってるだろ?』
「全部?」
『顔も 性格も 身体も!
何もかも 全部!』
「俺も ユノさんの全部が好き!」
後ろから 抱きついて
首筋に 唇を 当てながら
そんな会話をする・・・
『どんな風に好き?』
「・・・離れたくないくらいだけど
どんな風に?って 言われると・・・」
『あ 言わなくていい!
俺が言うから』
「あ ユノも 言わないでいいです・・・」
『何で?』
「なんか・・・もったいない・・・から」
『じゃあ 小出しにする?
毎日 少しずつ 伝える』
「じゃあ 俺も そうします」
寒い季節なのに
2人で くっついていると
裸でも 温かくて
素肌に感じる
息遣いも 心地よくて
心が 満たされるのは
お互いが 思い合っている証拠
いつまでも こんな風に
まどろんでいられたら いいのに・・・
『チャンミン 顔 見せて・・・
よ~く 見ておく』
向き合って ユノさんを 見る
目が合うと やっぱり 恥ずかしい・・・
『下を向かないで?
ちゃんと 俺を 見て』
「・・・」
切れ長の瞳が 俺をまっすぐに見つめる
乱れた長い前髪が
ユノさんの 色気を 助長しているようで
直視は キツイ・・・
『チャンミン 睫毛 本当に長いんだな・・・
綺麗な顔 してる』
「ユノ・・・
ユノも とても綺麗な顔 してます」
『サンキュ!』
だんだんと 日が暮れて
窓の外が 薄暗くなってきたころ
ユノさんが 立ち上がった
『あ そうそう
1杯だけ 飲んでくれる?』
「・・・?」
『俺が 作るカクテル』
「あ・・・はい」
ユノさんが お酒を作ることを
仕事にしていることを
改めて 思い出した
ユノさんは キッチンの隅から
材料と道具を 取り出し
あっと言う間に
カクテルを 2杯 用意した
裸で 氷やマドラーを 操る姿に
ちょっと 戸惑ったけど
肉つきのいい 後ろ姿を
目に 焼きつけておこうと 思った
『お待たせ』
差し出された それは・・・
初めて ”Paper Moon” に行った日に
ユノさんが プレゼントしてくれた
紫色のカクテルだった
『乾杯!』
「乾杯!」
久しぶりに 飲む
ユノさんの オリジナルカクテルは
あの時よりも
美味しく 感じた・・・
読み返してみたら
最終回が あまりに長かったので
2話に 分けちゃいました!
ごめんなさい
2人の優しい時間が
ずっと 続きますように



にほんブログ村
スポンサーサイト
『紫色の誘惑』 更新予定のお知らせ
category: お知らせ
『紫色の誘惑 (最終回)』は
少し長くなりましたので
急遽
2話に 分けることにしました(^_^)
明日が 最終回となります♪
今日と明日は 都合により
更新時間を 20:00 にさせていただきます
楽しみにしてくださっている皆様
もう少し お待ちくださいねm(_ _)m


にほんブログ村
少し長くなりましたので
急遽
2話に 分けることにしました(^_^)
明日が 最終回となります♪
今日と明日は 都合により
更新時間を 20:00 にさせていただきます
楽しみにしてくださっている皆様
もう少し お待ちくださいねm(_ _)m


にほんブログ村